さて、新学期を迎える季節になったが、お子さんに携帯(スマホ)を持たせることを検討しているご家庭も少なくはないだろう。
小学生や中学生、はたまた高校生や大学生からなど、それぞれの家庭の教育方針により、携帯(スマホ)持たせる時期は様々であるかと思うが、ここでは子供に携帯(スマホ)を持たせるメリットとデメリットを考えていきたい。
これから携帯(スマホ)を持たせることを検討しているご家庭には是非参考にしてほしい。
また、子供に携帯を持たせる際のルールについては、以下の記事を参考にしてほしい。
目次
携帯(スマホ)を子供に持たせるメリット
まずは、メリットから考えていきたい。
もちろん裏を返せばデメリットになることも考えられるが、ここではあくまでも裏は考えずにウェブ上の意見なども含めて抽出していく。
位置情報の確認ができる
お迎えのある学校ならまだしも、小学校や中学校まで登校する距離が長い場合には、親としてはとても心配のはずだ。
ましてや、昔のように外で遊ぶ子供がいなくなってしまった日本の環境では、余計に犯罪などに巻き込まれないように最善の防犯をしたいと思うことも少なくないはず。
位置情報を確認するために携帯(スマホ)を持たせると言っても過言ではないだろう。
各キャリアではキッズケータイを揃えており、位置情報を確認できる携帯端末そのものを販売するという形式が通例だ。
また、ひと昔前はiPhoneの「友達を探す」という便利なアプリがあったが、場所を特定する信用のおけるアプリはそれぐらいしかなく、大事なお子さんの所在を確認する上ではiPhoneを持たせなければならなかった時代もあった。
もちろん、現在でもiPhone同士であればアプリで簡単に対応ができる。
実はその頃からiPhoneより汎用性のあるAndroidでそのようなアプリがないのが不思議でしょうがなかったが、現在ではGoogleにてアカウントを登録さえすれば、ウェブ上から位置情報を取得できるようになった。
そのためAndroid同士であれば、設定さえしておけばいくらでも位置情報は確認できるようになった。
災害時に直接安否確認が取れる
通話に関しては、実際はごくまれにしか利用はしないのが現状であり、LINE電話ではない限り、頻繁に通話を利用するとなると当然コストも掛かる。
通常では、自宅に帰るのが遅くなる場合の連絡や、習い事などに迎えにいく場合などに通話を利用することが多いだろう。
だが、これは筆者が実際に経験したのだが、東日本大震災の時にこそ子供に携帯を持たせて安心したことはなかった。
筆者は海外に単身赴任でであったたこと、また妻も仕事中であったため、二人の子供を学校に迎えにいくのに時間が掛かってしまった。
特に上の子は学校の場所が遠かったため、結局は近くに住んでいるお友達の親が迎えにきた車に乗せてもらい無事岐路につくことができた。
もし携帯がなく、子供のタイムリーな位置情報や、LINEや通話など連絡を直接取り合うことができなかったことを考えるとゾっとする思いだ。
海外の人から言わせると、日本はなぜこんなにも災害が多いのか?と質問される。口では言わないが、災害の多い国によく住むことができるね?という感覚が伝わってくる。
世界的に考えても地震や台風、大雪などの自然災害が多い日本で生活するからには、子供に携帯を持たせることは不思議ではないことだ。
また、こんなこともあった。
娘がたまたま一人で最寄の駅を降りた時に、変な男が後をついてきたことがあった。
その時には、怯えて電話が掛かってきたが、すぐに迎えに行くことができなかったため、できるだけ人の多い場所を通ってファーストフードに入るよう指示をして、迎えに行ったこともある。
犯罪はあってからでは遅い。携帯は防犯のためにも役立っているのが現状だ。
現代の教育や就業に必須のタブレットやパソコンなどの操作に慣れる
現在は学校の教育でもタブレットを利用する授業が組まれていることが多いのは事実だ。
また、すでに文部科学省が平成28年に開催した「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」では、タブレット端末やPCを効果的に取り入れた教育を推進しており、生徒が1日1回程度可動式PCを使う環境を整える意向を表している。
特にスマホとタブレットは、感覚的に操作は同様であり、iPhoneとAndroidでは違うものの操作の大半は同じで、どちらかを利用しているのであれば、直感的に操作することは簡単であるかと思う。
教育を受ける際に、スマホを持っていないため、まず操作から学ぶのに対して、既に操作はできる状態にしている方が、すんなり授業にものめり込むことができるだろう。
加えて、勉強できるアプリが多くあるのをご存じだろうか?中学生や高校生が勉強できるアプリは沢山あり、英単語を勉強できるアプリも多い。
受験勉強の参考書代わりに利用をしている学生も大勢いることを知っておこう。
また、就業ではほとんどの企業ではデスクワークはパソコンが主流であり、営業など外出することが多い部署では、タブレットを持ちあるこのは今では普通のことだ。
こちらも、普段からスマホやタブレットを利用していれば、職場のイントラ環境に慣れることはそれほど難しいことではないだろう。
現代社会の情報収集に必要なツールとしてやSNS等のコミュニティに慣れる
あなたは現在、何かを調べる時にどのようなツールを使いますか?
調べものをするのに、スマホやiPhoneを利用することは現在では自然なことであると思う。
しかし、自身が子供の頃を振り返って考えてみるとどうだろうか?
言葉の意味を調べるには辞書、専門的なことを調べる際には図書館に行き、旅行で電車に乗る際には時刻表、街や周辺の情報なら掲示板など、情報を知るには自分から行動をしなければ得ることができなかったのではないだろうか。
現在では、スマートホンやiPhoneですべて調べることができる。
他の子供がスマホを持っていて瞬時に調べられることに対して、あなたは子供に図書館へ行って調べなさいと言えるのだろうか?
最近では「ググる」や「グーグル先生に聞く」などの言葉があるように、一般的な会話だけではなく、企業でも「自分で一旦調べてみた?」という会話を「グーグル先生に聞いてみた?」など会話することもあるくらいだ。
また、Google検索をした際には、全ての情報が正しいわけではないという認識を持つことが最も大事なことであり、情報を決定づけるものではなく、あくまでも情報収集としてのツールであり、ある程度の方向性や統計であることを認識しなくてはならない。
つまりは、子供の頃からこの検索をした際の情報の認識がしっかりとできていれば、情報収集能力の速さ、また詐欺のような嘘の情報に左右されない思考が身に付くということだ。
また、LineやFacebookやInstagramなど、現在だけでもSNSと言われるコミュニケーションツールは生きていく上で欠かせないものである。
自分の情報を発信するかどうかは個人の判断だが、Lineのように誰もが連絡用ツールとして利用をするとなると、話は別であり嫌でも利用しなければならないこともある。
これらのツールは慣れるためには、できるだけ早めに怖さを知る必要があるだろう。
SNSにアップした情報や、他人に渡した情報は拡散される恐れがあることや、文章の言葉次第で犯罪に巻き込まれてしまう怖さなど。
これは実際にあったケースだが、4人友達同士のグループLineで、A子:「週末◯◯に行かない?」と誘った際、B子もC子もD子もみんな「私も行くー!」と返事をした。
だが、その後にB子が「C子は何で来るの?」と発言した。
B子は、自転車か電車かの来るためのツールを聞きたかったのだが、仲間外れをしたかのような発言に取られてしまうだろう。
これらの文章ならではの怖さは、できるだけ早いうちから学んだようが良い。
FacebookやTwitterなど、大人になってからの発言の失敗は、受け入れらることはできない事実をあなたは知っているはずだ。
携帯(スマホ)を子供に持たせるデメリット
次に子供に携帯(スマホ)を持たせるデメリットについてまとめていきましょう。
SNSからの個人情報流出、仲間はずれや犯罪
SNSにアップをしている画像や動画、友達とやり取りをした際の画像など勝手に一人歩きしてしまうことや、誰かの作為により流出してまう恐れがある。
一度流出した、画像や動画はすぐにコピーされるため、その後に防ぐことは不可能だ。
スマホやiPhoneを持っていなければ、もちろん自分から流出する可能性は低いが、他人から流出する恐れがあるこも認識する必要があるだろう。
現在はネット上に流出していなくとも、恋愛対象として付き合っていた相手と別れた際に、相手がフラれた恨みで、付き合っていた当時の画像などをネット上で拡散をされるリベンジポルノもある。
最近では、いじめの原因ともされているグループLineでの仲間外れ。
コミュニケーションが未熟な年頃の集まりなだけに、上記でも触れたように文章の誤解などで仲間はずれになってしまうことも。
実際にはLineの発言のみが原因ではないが、広島Line殺人事件は記憶に新しいだろう。
また、SNSの紹介で知り合った人間との犯罪や詐欺グループへの勧誘など、出会う切欠が
SNSであることは現在では少なくはないのも事実だ。
一日中スマホを見ているスマホ依存症
友人やグループLineなどのおしゃべりはもちろんの事。
朝から晩まで、一日中スマホばかり見ているお子さんに不満を持つ家族もいるでしょう。
・着信が気になって勉強に集中ができない。
・食事をしながらでもスマホを見ている。
・夜遅くまで友達とスマホで会話をしている。
・歩きながらスマホを見ている。
・一日中スマホでゲームをしている。
スマホを購入する時に約束をしたはずなのに、いつもスマホのことで言い合いになる。
こんなことなら与えなければよかったと思う家族は多いでしょう。
毎月の通話料金が高い
以下のような悩みを持つ家族も多いでしょう。
・何かあった時には通話は必要なので、通話料とデータ通信料の契約をしているが、端末の分割も含めると、とにかく毎月の支払いが高い。
・月末になると通信速度に制限がかかり、毎回データ料金の追加を子供にねだられる。
・最近は格安SIMもあるが、家族の契約や分割の日付が違い、また家族割りなどを適用しているため、乗り換えるタイミングがわかならいし、一括で端末を購入するのも初期投資かかる。
・子供だけ初めから格安SIMにしておけばよかった。
など、様々な悩みがあることを理解しておきたいものだ。
子供に携帯(スマホ)を持たせるかの総論
時代が変わるに従い、生活環境も当たり前のように変化する。
これからの社会で普通に生きて行くために、個人が当たり前に所有していくスマートホン。
誰でも情報を発信できる時代になり、その情報をいち早くキャッチすることも必要な社会に。
また収集した情報の判断など、現代の社会でも個人が情報収集できるデバイスを身につけることは必要不可欠になってきている。
自分が発信する側になるかは別として、SNSなどのコミュニケーションツールも誰もが当たり前のように利用する時代のため、見る、発言するだけでもそれらのルールを認識することや、コミュニケーションの慣れが必要であると考えられる。
スマホ依存症にさせるかどうかは、家族の教育方針やルール次第と考えられる。
実際に依存している子供もいれば、全く依存していない子供もいる。
スマホを持つことで、どのような怖さがあるか?
まず与える側がしっかりと、情報デバイスを与える責任を教えることで、管理やルールを守らせることができるのであれば、当然与えて良いだろう。
逆に、自分もわからない。SNSや発言の言葉の重みや誤解など教えることができないなど、そもそもルールを守らせる自信がないということであれば、与えない方が良いだろう。
スマホやiPhoneなどの個人で持ち歩けるデバイスは、その人の使い方次第では、良くも悪くも利用できるものであり、責任を持たなくてはならないツールであることを、まずは与える側が認識しなければならない。