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今回は「手で触れることが出来ない」ものである、ソフトウェアについて学んでいきたいと思います。
「手で触れることが出来る」ハードウェアについて説明しているものはすでにありますので、そちらを確認してください!
ファイルの管理は基本ソフトウェア(OS)の仕事内容です。こちらもしっかりと覚えることで試験での点数を稼ぐことが出来ます。
目次
基本ソフトウェアと応用ソフトウェア
コンピュータはハードウェアだけではなくソフトウェアも必要となり、この2つが揃っていなければ何もできません。
簡単に言えばハードウェアだけではゲームソフトがないゲーム機と言えるでしょう。
逆にゲームソフトだけではゲームをプレイすることが出来ません。
それと同じでハードウェアとソフトウェアは密接しているような関係性なのです。
ソフトウェアには大きく分けて、基本ソフトウェアと応用ソフトウェアの2つがあります。基本ソフトウェアはハードウェアと応用ソフトウェアの間におり、その2つを管理・制御する役割を担っています。
応用ソフトウェアは、「メールのやりとり」や「文章を書く」などと言った特定の目的に応じて必要となるソフトウェアです。
と、このような構造になっているのだとイメージしてもらえれば大丈夫です。
基本ソフトウェア(OS)の種類
基本ソフトウェアは、オペレーティングシステム(OS)と呼ばれることもあります。
OSには様々な種類があり、コンピュータの種類によって必要となってくるものが違ってきます。
OSの種類としては代表的に4つあります。
<OSの種類>
種類 | 特徴 |
Windows | マイクロソフト社が開発したOS
主にWindowsコンピュータに使用される |
MacOS | アップル社が開発したOS
主にMacコンピュータに使用される |
Linux、FreeBSD | PC、サーバ、コンピュータの機能を併せ持ったスマートフォン、ゲーム機などに使用されている |
Android、iOS | スマートフォンやタブレット端末用のOS |
基本的にOSは作った会社のものが入っています。そのためあまり自分から設定することはありません。
OSの利用
パソコンの電源を入れると自動的にインストールされているOSが起動します。1台のパソコンに複数のOSをインストールすることも可能でありそのことを、マルチプレートと呼びます。その場合は、どのOSを起動する際に選ぶ必要が出てきます。
基本的にOSは電源を切るまでずっと作動しており、私たち使用者は、このOSを使用することで周辺機器を操作したり、必要な応用ソフトウェアをインストール・起動させたりする事が出来ます。
応用ソフトウェアをインストールする際は、OSの種類とバージョンにあったものを選ぶ必要が出てきます。
少々寄り道しましょう。BIOSというものをご存じでしょうか?
パソコンを入れてからOSが起動するまでの間にディスプレイには黒い画面に白い文字が表示されます。実を言うとハードウェアとOSの間にはと呼ばれる小さなソフトウェアが存在しているのです。この黒い画面に白い文字はBIOSの画面が表示されているものと考えてください。
BIOSはハードウェアの制御を行っているもので、OSが起動するまでのクッション役を果たしています。だから実際パソコンの電源を入れた後に動作するソフトウェアの順番は
BIOS→基本ソフトウェア(OS)→応用ソフトウェア
という訳なのです。
基本ソフトウェア(OS)の役割
今まで基本ソフトウェア(OS)について学んできましたが、管理・制御するにしても具体的な内容は何?と思うかも知れません。
ここではOSがやっている仕事内容について詳しく見ていきます。
ユーザの管理
OSの仕事の中にはユーザの管理が含まれています。これはOSにきちんと登録されているユーザだけがコンピュータを使用できるようにユーザを管理しているのです。また、複数のユーザが登録されている場合は、他のユーザが自分のユーザデータをいじったり消去したり出来ないように管理するのです。
ハードウェア資源の管理
OSはCPUやメモリなど限りのあるハードウェアの資源を効率よく使用できるように、上手く仕事を割り振る事をします。
例えばCPUに「計算して」と指示したり、ディスプレイに「表示して」と指示したり、OSの中で優先順位を付けて、効率よく仕事させるようにしています。
タスクの管理
コンピュータが処理する仕事の単位を、ジョブやタスクと呼びます。
ジョブは人間から見た単位であり、タスクはコンピュータ側から見た単位です。
OSにはジョブやタスクが大量に発生した場合に効率よく処理できるよう、実行する順番を管理しています。なお、複数のタスクを互い違いに平行して実行する機能のことをマルチタスクと呼びます。
マルチタスクに対応しているOSは、複数の応用ソフトウェアを同時に処理することが出来ます。そのため、ユーザは新しくソフトウェアを起動するときに使用中のソフトウェアをその都度終了させなくてもよくなります。
ファイルの管理
データを「ファイル」や「ディレクトリ」というまとまりで管理しています。ファイルの管理については少々説明する分が多いため、次のところでしていきたいと思います。
周辺機器の管理
マウスやプリンタなどの周辺機器をユーザがストレスなく使用するために手助けしなければなりません。
新しい周辺機器をコンピュータに接続して使用できるようにするためにはそれを操作するためのデバイスドライバというソフトウェアが必要になってきます。デバイスドライバをOSにインストールしておくことで、それらがスムーズに操作しやすくなるわけです。
ただ、最近のOSは新しい周辺機器をつなぐと自動でそれに合ったデバイスドライバを組み込んだり設定をしてくれたりするので、わざわざインストールする機会がなくなっています。この機能を、プラグアンドプレイと呼び、意味的には「挿したらすぐに使える」です。
以上がOSの役割となっています。
仮想記憶方式
OSにはハードウェア資源を管理するために機能がいくつかあります。その1つとして、仮想記憶装置と呼ばれるものがあります。
ユーザがソフトウェアを起動させると、補助記憶装置に保存されているソフトウェアのデータがメモリに呼び出されるのです。そのメモリの内量が大きければデータ量の多いソフトウェアや、たくさんのソフトウェアを同時に使用できます。
しかし、メモリの容量には制限があるのです。
そこでOSはメモリに加えて、補助記憶装置の一部をメモリの代わりとして使用することで、メモリの内量を見かけだけ増やすのです。
メモリを効率よく使用できるようにするため、メモリの方におかれてから長時間経過しているデータやしばらくアクセスされていないデータを仮想記憶の補助記憶装置の方に移動させ、必要になったら再びメモリから呼び出すという方法です。
ファイルの管理
さて、先程ほっぽり出してしまったOSの役割である「ファイルの管理」。
これについて説明していきましょう。
記憶装置に保存されているデータ全部は、ファイルとして管理されています。また複数のファイルが出来上がるため、カテゴリごとに、フォルダをいう入れ物を利用して整理されます。このフォルダのことを、ディレクトリと呼ばれています。このディレクトリの中にファイルのみならず、他のディレクトリも入れることが可能です。
A
B C
D E F
作業中のファイル
と、このように徐々に上から下に階段のようになっている構造を、階層構造と呼びます。
この構造の一番上にあるファイル(上記の場合だとA)をルートディレクトリと呼び、ユーザが今現在作業しているディレクトリのことを、カレントディレクトリと呼びます。
ルートディレクトリはある意味そのOSのベースになるので最上位として鎮座していることが殆どです。
絶対パスと相対パス
パスとは、目的のファイルやディレクトリを指し示すための経路です。
絶対パスとは、ルートディレクトリから目的のデータまで示しているものです。つまりは一番上からスタートでその道を示していると言って良いでしょう。
相対パスは、カレントディレクトリから目的のデータまでを示したものです。つまりスタート地点ではなく、途中の道から目的地まで行くといった感じです。
パスは次のような記号を使用して表わしますが、基本的には問題文に載っていることが多いため、無理に覚える必要はありません。
<パスで使用される記号>
記号 | 特徴 |
「¥」または「/」 | ディレクトリの区切り。パスの先頭に使う事によって
ルートディレクトリを意味する |
「..」 | 1つ上の階層に移動 |
「.」 | カレントディレクトリ |
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は基本ソフトウェア(OS)とファイル管理について解説していきました。
後半の特に「パス」の部分でつまずいてしまう人がいるかも知れません。
こういった実践形式のものは実際に問題を解いて覚えていった方がよいので、是非とも問題集を解いていってください。
少しずつ覚えていくこともITパスポート試験の合格の第一歩になります!
今回はここまでです!
合格に向けて頑張っていきましょう!
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