年収500万円で住宅ローンを組む際の適切な借り入れ金額や限度額を知ろう。金利の型なども解説。

「固定金利選択型」は「固定金利特約型」の一種ですが、特約期間を経過後再度固定金利にするか、変動金利に変更するか選択できるタイプのものです。 将来の金利動向に応じて有利な方を選択することができるメリットがあります。

「変動金利型」は、半年おきに適用する金利を見直すタイプの住宅ローンです。したがって当初の借り入れの時点では将来の返済額が確定しません。 返済している途中で、金利水準が下がるとそれに伴い返済額も減少します。一方でその逆もあり、返済途中に金利水準が上がると、それに伴い返済額が増加します。 「変動金利型」は、金利の動向に敏感でタイムリーに返済に活用したい人におすすめです。なお、「変動金利型」はここ10年の間で2.4％～2.8％辺りを金利水準となっています。

年収500万円の場合、上述のとおり月々の返済額は10万円です。これをベースに条件を変更してどれくらい住宅ローンを借り入れ可能なのかシミュレーションしてみます。 なお、下記のシミュレーションは概算であり、金融機関や個別の条件次第では試算結果が大きく異なることもありますので、あくまで目安程度に留めておくよう注意しましょう。

5つのパターンに分けてシミュレーションを行っていきます。 早速1パターン目から見ていきましょう。

シミュレーション①

上記の条件のもと、試算すると、住宅ローンを約2,800万円を限度に借り入れすることが可能です。

シミュレーション②

条件自体はほぼシミュレーション①の場合と同じですが、年2回のボーナスがあるとしてこのボーナス月には通常の月よりも多めに返済するよう設定してみます。 この条件のもと、試算すると、約3,160万円の住宅ローンを借り入れすることができます。毎月の返済部分は、約2,230万円、ボーナス月の返済部分は約930万円です。このようにボーナス月加算にすると住宅ローンの借り入れ可能額が増えることになります。 なお、ボーナス月の加算は、ボーナスが支給されるかどうか不安定な人は避けた方が無難です。とりわけボーナス支給が不安定にも関わらず、ボーナス月の加算を利用して、住宅ローンの借り入れ額を増やすようなことをすると自分の首を絞めることになりかねませんので気をつけましょう。

シミュレーション③

今度は、毎月の返済額、ボーナス月の返済額、借入期間、金利の条件はシミュレーション②と同じで、返済方式を「元金均等返済」に代えてみます。 この場合、住宅ローンの借り入れ可能額の目安は約2,530万円まで下がります。このうち、毎月の返済部分は1,790万円、ボーナス月の返済部分は740万円です。

シミュレーション④

次に、40歳くらいでマイホームを購入したと想定し、シミュレーション②と同じ条件で、借入期間だけを25年として計算してみます。 このケースでは、住宅ローンの借り入れ可能額は約2,520万円となります。このうち、毎月返済部分は約1,780万円、ボーナス月返済部分は約740万円です。 シミュレーション②の場合に比べて、住宅ローンの借り入れ可能額が600万円ほども下がってしまいます。マイホームの頭金が用意できず、多額の住宅ローンを組む必要がある場合は、なるべく若いうちに契約し、借入期間を長めに設定することをおすすめします。

シミュレーション⑤

諸条件はシミュレーション④の場合と同じであり、金利を0.5％下げて2.0％の場合で試算してみます。 このケースでは、住宅ローンの借り入れ可能額は約2,670万円となり、シミュレーション④の場合と比べて借り入れ可能額が150万円以上アップしています。 シミュレーション⑤では、毎月返済部分は約1,870万円、ボーナス返済部分は約780万円となっています。