システム開発・設計・プログラミングとは? ITパスポートの学習で身に付くIT用語
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目次

システム開発・設計・プログラミング

 

今回はITパスポート試験のマネジメント系に分類されているシステム開発と、マネジメント系・テクノロジ系に分類されているシステム設計・プログラミングの解説をしていきます!

 

システム系ということなので、あまり聞きなじみのない用語が多く出てきます。けれど、一つ一つはそこまで難しいものではないのでしっかりと覚えていきましょう!

 

それでは、早速見ていきましょう!

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システム開発の流れ

 

ここでは、ベンダが行う「システム開発」について詳しく解説していきます。

システム開発は次の6つのプロセスで行っていきます。

 

<開発プロセス>

①要件定義

②システム設計

③プログラミング

④テスト

⑤ソフトウェア受入れ

⑥ソフトウェア保守

 

このようなプロセスの流れがあります。

各プロセスで行われている作業内容を確認しながら、システム開発の流れを理解していきましょう!

 

①要件定義

 

発注元が利用者視点で行った要件定義を基として、ベンダが開発者視点でシステムの要件を定義します。このとき、は中基と協同で検証や評価を行う「共同レビュー」を行いながら進めます。最終的に発注元の責任者の合意を得ることになります。

要件定義には、システムに必要な機能や処理能力を明らかにする「システム要件定義」と、システムを構成するソフトウェアに必要な機能や処理、インタフェースを明らかにする「ソフトウェア要件定義」があります。

さらに、システム要件定義の中でも扱うデータの種類や処理内容、ユーザインタフェースなどの機能を明らかにする部分のことを「機能要件定義」といいます。システム性能や信頼性など機能以外の様々な要件を明らかにする部分を「非機能要件定義」といいます。

 

<例>

機能要件:「システムが取り扱う入出力データの種類は数値だけ」

    「決算処理の過程をログに残す」などなど

 

非機能要件:「処理は1時間以内に終了する」

     「故障などによる停止時間は稼働時間の8%以内」などなど

 

②システム設計

 

①の要件定義を基に、システムの設計を行います。

 

③プログラミング

 

設計書を基にプログラミングを行い、システムを構成するソフトウェアを作成します。プログラミングとは、コンピュータに処理させたい内容を記述したものであるプログラムを作成することです。

 

④テスト

 

システムやシステムを構成するソフトウェアが、こちらの要求通りに作動するかをテストします。

⑤ソフトウェア受入れ

 

実際に運用するのと同じ環境にソフトウェアを導入します。そして、ソフトウェアが要件を満たしているか、正しく動作しているか、利用できる水準にあるかの確認をします。これを「受入れテスト」と呼びます。

受け入れテストは発注元が行いますが、ベンダも利用マニュアルを整備して発注元に使用方法を説明するなど、ソフトウェア受入れの支援を行います。受入れテストは、運用プロセスの運用テストを兼ねている場合があります。

なお、ソフトウェア導入時には、トラブルが起きたときにすぐ対応できるよう、実施者、責任者などの実施体制を明確にしておく必要が出てきます。

 

⑥ソフトウェア保守

 

運用開始後に、ソフトウェアに不具合が見つかったり、利用者のニーズに変化があったり、適合すべき法律が改正されたりした場合に、ソフトウェアの修正や変更を行う事があります。修正や変更に応じて設計書を変更するのも、ソフトウェア保守で行う作業となっています。

 

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システム設計の流れ

 

上記に書いたようにシステム開発のプロセスである②の「システム設計」では、要件定義で定義された内容を基に、次のような流れでシステムを設計していきます。

 

1.システム方式設計

 

システム要件定義を基に、システムに必要な機能をハードウェア、ソフトウェア、ネットワークのどの部分で実現するのか、また、手作業で行う範囲はどこまでなのかを決定して、システムの構成を設計していきます。

2.ソフトウェア方式設計

 

ソフトウェアの要件定義を基として、ソフトウェアの構造を設計していきます。

 

3.ソフトウェア詳細設計

 

プログラムの仕様を設計していきます。

外部設計と内部設計

 

設計の工程を、システムの外部(見た目)を設計する「外部設計」と、システム内部を設計する「内部設計」の2つに分ける考え方もあります。

外部設計では、入力画面や帳票の様式、入力項目などのユーザから目に見える部分を設計していきます。

内部設計では、システムの内部構造やデータの内部構造を設計していきます。

 

ヒューマンインタフェースの設計

 

システムの見た目の部分を設計する外部設計では、ユーザに対する情報の表示方法やユーザが操作する画面などの目に見える部分を設計します。このような、ユーザとコンピュータをつないでいる部分のことを「ヒューマンインタフェース」と呼びます。

ヒューマンインタフェースは「ユーザにとって使いやすいか否か」を考えて設計する必要があります。この“使いやすさ”のことを「ユーザビリティ」といいます。

GUI

 

今現在普及している「GUI(Graphical User Interface)」も「ユーザビリティ」を考慮したヒューマンインタフェースの1つです。昔のコンピュータは、全ての機能を文字で表示していたため、操作するには専門の知識が必要となっていました。しかしGUIは、文字ではなくイラストで表示するため、専門の知識がない人でも直感的にコンピュータを操作することができるようになりました。簡単に言えば、スマートフォンにのっているアイコン、でしょうか。

 

GUIの画面設計

 

GUIの画面設計においては、次のような部品を使って設計をする事が出来ます。

 

<GUIの主な部品>

名前 詳細
ポップアップメニュー 通常は表示されておらず、右クリックなどの決められた動作によって「その場に浮かび上がる」ように項目が表示される
プルダウンメニュー マウスでクリックすると、その位置からつり下がるように項目が表示される
テキストボックス キーボードから直接数値や文字列を入力することができる
テキストエリア テキストボックスより長めの文字を入力することができる
チェックボックス 選択肢の中から複数の選択肢を選択させる
ラジオボタン 選択肢から1つだけ選択させる

グループ内から1つ選択すると、それまで選択していた項目は選択から解除される

リストボックス リストから選択することができる

 

ユニバーサルデザイン

 

年齢や文化、能力の違いや障がいの有無などに関わらず、できる限り多くの人が快適に利用できる事を目指した設計のことを「ユニバーサルデザイン」と呼びます。

多くの人が利用できる状態にあるかどうかの度合いのことを「アクセシビリティ」と呼びます。

 

プログラミング

 

システムの設計が完成したら、作成した設計書に従ってシステムを構成するソフトウェアを作成していきます。ソフトウェアの作成とは具体的に、ソフトウェアの元となる「プログラム」を作っていくということです。

プログラムとは、コンピュータに処理をさせたい内容を記述していったもので、プログラムを作成することを「プログラミング」と呼びます。

 

プログラムに処理させたい内容を記述していくといっても、単純に「AとBの数値を合計させて表示する」などと記述してもコンピュータには内容を理解することができません。プログラムは、コンピュータが理解できる2進数で表現する言語(機械語)によって記述する必要があるのです。しかし、全ての処理内容を2進数で記述するのは物理的に不可能に近いので、もう少し人間にとって理解しやすい言語である「プログラム言語」によって記述していきます。プログラム言語で記述したプログラムのことを「ソースコード」と呼びます。ソースコードは「コンパイラ」と呼ばれる専用のソフトを使用して機械語に変換(コンパイル)してから、コンピュータで実行していきます。

プログラム言語の種類

 

プログラム言語には様々な種類があります。開発するソフトウェアの内容によって、適切なものを選ぶ必要があります。

 

<プログラム言語の種類>

種類 特徴
アセンプラ 機械語に近い言語
C言語 多くのOSやアプリケーションソフトウェアの開発に使用されている
アプリケーションソフトウェアの他に、Webサーバ上で動作するソフトウェアであるWebアプリケーションソフトの開発などに使用されている。コンピュータの機種やOSに依存しないソフトウェアが開発できる。オブジェクト指向のプログラム言語

 

オブジェクト指向

 

「オブジェクト指向」とは、データと、データに関する処理を1つの纏まり(オブジェクト)として管理し、それらのオブジェクトを組み合わせて開発する技法のことです。プログラムをオブジェクト単位で管理することができるため、一部の仕様に変更点があっても他の部分への影響が出にくく、独立性が高いのが特徴となっています。

また、オブジェクト単位で呼び出し、利用することが可能のため、オブジェクトの内部構造を知る必要がありません。再利用性や生産性が高く、小規模~大規模なシステムの開発まで行う事が可能です。

マークアップ言語

 

コンピュータに処理させる処理手順でなく、コンピュータで扱う文書を記述する言語として「マークアップ言語」と呼ばれるものがあります。

マークアップ言語では、指示を「〈〉」で囲んだ「タグ」によって記述していき、文書の構造や見せ方を定義します。

マークアップ言語の種類は次の通りです。

 

<マークアップ言語の種類>

種類 特徴
HTML

(Hyper Text Markup Language)

Webページを記述するための言語

タグを使用してWebページのレイアウトや論理構造を指定する。

XML

(Extensible Markup Language)

Webページの他、様々なものを記述することができる

HTMLが決まったタグしか使用できないのに対して、XMLは独自のタグを使用することができる

CSS

 

マークアップ言語と組み合わせて、文書の見栄えを定義する言語をスタイルシートと呼びます。HTMLと組み合わせてWebページの文字サイズや色、背景などのデザインを定義するスタイルシートのことを「CSS(Cascading Style Sheets)」と呼びます。

CSSを使用すると、Webサイト全体のデザインに統一性を持たせることができるので、多くのWebサイトで使用されています。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

今回はシステム開発・設計・プログラミングの3つについて解説しました。

少々難しい用語や聞き慣れない用語が出てきたと思いますが、システムのことについては、ここが基本中の基本となってきますので、是非とも覚えて行ってください。

 

1つ1つの積み重ねがITパスポートの試験に合格するための近道となっています。この単元もしっかりと覚えて、試験に備えてくださいね!

 

それでは、今回はここまでです!

ITパスポート試験におすすめのテキスト

ここでは、数あるITパスポート試験対策用のテキストの中から特におすすめのテキストを紹介していきます。

栢木先生のITパスポート教室

 

令和03年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室

 

この、栢木先生のITパスポート教室は書籍の帯に「103万人が選んだ教科書」と書いてあるように、毎年多くの受験者に読まれている参考書です。

テキストの中でも図を使った解説やイラスト分けを利用した分かりやすい解説が行われており、各章の終わりには問題演習を行う事もできるようになっており、インプットとアウトプットが同時にできるようになっています。

更に、アルファベットで書かれた用語は日本語で読み方を記載しておりますので読み方を調べたりする手間がかかりません。

IT系の知識にこれまで全く縁がなく、これから学習する人の気持ちに寄り添ったテキストだと言えます。

キタミ式イラストIT塾 ITパスポート

 

キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 令和03年 (情報処理技術者試験)

 

 

この、キタミ式イラストIT塾は全体的に学習漫画のような書き方がされており、難解なIT用語を暑かったりしているにもかかわらず、スラスラと読みやすいのが特徴です。

おすすめ書籍の例に漏れず、過去問を掲載しているためインプットと同時にアウトプットを行い知識の定着をしっかりと確認しながら進める事ができます。

上記の「栢木先生のITパスポート教室」よりも更にイラストが多く活用されているため、活字を読んで学習するのが苦手だという方や、本当に読み進めやすいテキストを求めている方にもおすすめです。

いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集

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このテキストは出題範囲の広いITパスポート試験の中から、試験に出てくる重要なポイントに絞って重点的に解説をしているため、無駄なく短期間で合格を目指したい人におすすめの書籍です。

重要なポイントだけだから穴があると言ったこともなく、しっかりと基本知識を身につける事が出来る非常に良い書籍です。

重要用語を暗記するためのページもあるため、コツコツと隙間時間を使って暗記をする時にも非常に良い使い方ができるでしょう。

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